フィナンシェにおけるロックアップの仕組みとコミュニティ別の解除日

FiNANCiE(フィナンシェ)では、特定のコミュニティトークン(CT)と一部のフィナンシェトークン(FNCT)に対してロックアップを設けています。
ロックアップとは一般に仮想通貨や株式の売却制限を意味しますが、FiNANCiEにおけるロックアップとは、どのようなものなのでしょうか。
本記事では、FiNANCiEのロックアップの仕組みをはじめ、ロックアップの制限期間・制限割合・解除日などを解説していきます。
目次
ロックアップとはトークンの売却を制限する仕組み
FiNANCiEにおけるロックアップとは、コミュニティトークン(CT)やフィナンシェトークン(FNCT)に売却制限を設けて、市場価格の安定を図る機能です。
ロックアップの制限期間や制限割合はトークンの種類によって異なりますが、売却制限中のトークンを自由に売却することはできません。
スムーズにFiNANCiEのサービスを活用していくためにも、まずは、ロックアップの仕組みや目的について理解を深めておきましょう。
トークンの価値を安定させる目的
前述のようにロックアップとは、トークンの価値の安定化を目的に、一定期間の売却制限を設ける機能です。
そもそもトークンの価格は在庫状況と密に関係しており、例えばFiNANCiEのコミュニティトークン(CT)の価格も、在庫が少なくなるほど上がり在庫が増えるほど下がるという特徴を持ちます。
そのため、トークン価格の大幅な変動を防ぐには、在庫を一定に保つことが重要です。
これに役立つのがロックアップであり、一定期間トークンの売却を制限して在庫の急増を防ぐことで、市場価値の安定化を図っています。
トークンの短期売却「ペパハン」を防止
ロックアップは、トークンの短期売却を意味する「ペパハン」の防止にも重要な役割を果たしている点を認識しておきましょう。
ペパハンはトークンの在庫を急増させるため、市場価値を暴落させる要因となりますが、ロックアップによって一定期間の売却制限を設けることで、このペパハンがブロックされます。
FiNANCiEはあくまでプロジェクトの応援を軸とするサービスですが、自身の利益を重視する投資家も一定数存在することから、ロックアップによってペパハンの影響を可能な限り軽減しています。
「ペパハン」とはペーパーハンドの略称
ペパハンとは「ペ―パーハンド(紙の手)」の略称であり、「何も持ち続けられない紙のような薄い手」が由来とされています。
具体的には、利益を追求するために、購入したトークン・仮想通貨・NFTなどをすぐに売り抜く人やその行為を指します。
従来の投資の世界では、ペパハンの横行によって市場価格が暴落しやすいのが課題でしたが、その課題を解決するべく設けられたのがロックアップです。
コミュニティトークン(CT)の売却制限期間

コミュニティトークン(CT)は大まかに「ファンディング(一次販売)」と「マーケット(二次流通)」の2種類があり、それぞれロックアップの設定可否が異なります。
スムーズな取引を楽しむためにも、自身が持つコミュニティトークンがロックアップに該当するのかどうか、あらかじめ理解しておくことが大切です。
ここでは、コミュニティトークンの種類別に、ロックアップの制限期間と制限割合をみていきましょう。
ファンディング分に限りロックアップが設定される
ロックアップが実施されるのは、ファンディングのコミュニティトークンだけです。
ファンディングは「一次販売」「初期サポーター募集」などと呼ばれることもあり、オーナーがユーザーに向けて直接販売するトークンを指します。
そして、一般にファンディングのコミュニティトークンは、マーケットのトークンよりも安い単価で購入できる傾向にあります。
それによりペパハンの狙いとなりやすく、ファンディング直後の大量売却を防ぐために、ロックアップが設定されることが一般的です。
ロックアップを設定しないファンディングもある
基本的に初期販売のコミュニティトークンはロックアップが実施されますが、中には売却制限期間が設けられないファンディングもあります。
つまり、ファンディングで購入したコミュニティトークンであっても、必ずしもロックアップされているわけでないため、購入後は売却制限の有無を確認しましょう。
なお、コミュニティトークンのロックアップの有無はコミュニティごとにアナウンスされることが多いです。
関連記事をチェックマーケットのコミュニティトークンは対象外
マーケットで流通しているコミュニティトークンは、ロックアップの対象ではありません。
言い換えると、マーケットで購入したコミュニティトークンについては、購入後すぐに保有数の100%を売却できます。
ただし、売却制限の解除前後はトークン単価が変動しやすく、マーケットでの取引にも影響がある点に留意してください。
コミュニティトークン(CT)の制限割合
コミュニティトークン(CT)のロックアップでは、90日ごとに売却の制限割合が縮小されるのが特徴です。
ファンディングのコミュニティトークンを保有している人はもちろん、マーケットでの購入を狙う人にも重要なポイントといえるでしょう。
ここでは、コミュニティトークンの具体的な制限割合について解説していきます。計画的なトークンの取引につなげるためにも、ぜひ参考にしてみてください。
売却制限期間 | 売却制限割合 | 売却可能割合 |
---|---|---|
~90日 | 75% | 25% |
90日~180日 | 50% | 50% |
180日~270日 | 25% | 75% |
270日~ | 0% | 100% |
受け取り直後の制限割合:全体の75%
ファンディングのコミュニティトークンの受け取り直後における制限割合は、全体の75%であり、売却できるトークンは全体の25%のみとなります。
なお、「受け取り直後」とは、初回ファンディング終了直後を指す点に留意してください。
理由として、ファンディングでは購入時点で1トークンが付与され、それ以上のトークンはファンディング終了後に付与されるためです。
つまり、25%分のトークンを売却できるのは、購入時ではなく、購入分すべてのトークンが付与された後となります。
90日後の制限割合:全体の50%
ファンディング終了から90日後には、追加で25%のコミュニティトークンが売却できるようになります。
つまり、受け取り直後からまったくトークンを売却していない場合は、ファンディングで購入したトークンの50%が売却可能で、残り50%が売却制限の対象となります。
また、受け取り直後に上限の25%分を売却していた場合は、新たに25%分のトークンをマーケットに放出可能です。
180日後の制限割合:全体の25%
ファンディング終了から180日後の制限割合は全体の25%に引き下げられるため、保有するコミュニティトークンのうち全体の75%の売却が可能です。
このように180日を経過すると、ファンディングのトークンの大半が売却可能となるため、市場に出回るトークンが増え、価格は下落しやすくなります。
新規の購入希望者にとっては安価で購入できるメリットがある一方で、売却を検討している人にとっては、金銭的損失のリスクが高くなるタイミングといえるでしょう。
270日後の制限割合:全体の0%
制限割合が0%になるのはファンディング終了から270日後で、これ以降は、ファンディングで購入したコミュニティトークンを自由に売却可能です。
トークンの売却制限が完全に解除されることで、取引量の増加が予測されるため、マーケットでの市場価格の変動はより大きくなるかもしれません。
例えば、人気プロジェクトのトークンは活発にやり取りされやすいことから、ファンディングから価格が数倍に上昇することもあります。
コミュニティトークン(CT)のロックアップ解除日

コミュニティトークン(CT)のロックアップ解除は90日ごとに行われますが、コミュニティによっては制限期間や制限割合が異なることもあります。
保有トークンがいつ・どれくらい売却できるか分からないという状態に陥らないためにも、ロックアップの解除日の確認方法を理解しておきましょう。
保有トークンのロックアップ解除日を確認する方法
保有トークンのロックアップ解除日は、コミュニティの「ロックアップ履歴」、もしくは、アカウントの「ご利用履歴」の2通りの方法で確認可能です。
これらの方法では、保有トークンごとにロックアップの解除状況を確認できるため、取引の計画が立てやすいでしょう。
また、コミュニティによってロックアップの設定状況が異なることからも、ファンディングでトークンを購入した場合は、いずれかの方法で解除日を確認しておくことをおすすめします。
コミュニティの「ロックアップ履歴」から確認
コミュニティの「ロックアップ履歴」は、Web版FiNANCiE・FiNANCiEアプリの双方で確認可能です。
確認手順としては、まずFiNANCiEにログインし、そのトークンを発行しているコミュニティのマーケットページを開いてください。
そして、画面下部の「ロックアップ履歴詳細」ボタンを押下すると、ロックアップ中のトークンの合計数やロックアップの開始日・解除日など詳細を確認できます。
アカウントの「ご利用履歴」から確認
FiNANCiEアプリでは、アカウントの「ご利用履歴」から、保有しているトークンのロックアップ解除日を知ることができます。
まずアカウントページを開き、「ご利用履歴」から「受取」を選択し、「売却制限」の列に記載されている日時から、ロックアップの解除状況を確認しましょう。
複数種類のトークンを保有している場合は、こちらの手順の方がより簡単かもしれません。
ロックアップ解除日の一覧はFiNANCiE.xyzを活用
WebブラウザからアクセスできるFiNANCiE.xyzでは、コミュニティごとのロックアップ解除日が一覧で掲載されています。
保有トークンのロックアップ解除日を知るのはもちろん、ロックアップ解除の影響を考慮しながら新しくトークンを購入したいという人にとっても便利でしょう。
コミュニティ名・解除日・解除回数別に並べ替えができるため、目的に合わせた検索もしやすいです。
フィナンシェトークン(FNCT)の売却制限期間

FiNANCiEでは、コミュニティトークン(CT)だけでなく、フィナンシェトークン(FNCT)の一部にも売却制限を設けていました。
ロックアップの対象となるフィナンシェトークンは限られ、また、2025年5月時点ですでに売却制限期間は終了しています。
つまり、今後の売買に影響はないといえますが、懸念なしで売買ができるように、フィナンシェトークンの売却制限についても理解を深めておきましょう。
チーム分への配分に限りロックアップが設定される
ロックアップが設定されたのは、チーム分として配分されたフィナンシェトークンです。
チーム分とは、FiNANCiEのトークンエコシステムを牽引するチームメンバーおよび株主へのインセンティブ報酬を指します。
このチーム分のフィナンシェトークンを保有するのは、FiNANCiEの開発などに関係したメンバーのみとなるため、多くの一般ユーザーには関係ありません。
IEO販売のフィナンシェトークンは対象外
フィナンシェトークンは、IEOを経て「コインチェック」や「OKコインジャパン」などの仮想通貨取引所で販売されています。
IEO販売のフィナンシェトークンはロックアップの対象外であったため、購入直後から自由に売却することができました。
また、IEO販売のフィナンシェトークンは基本的に誰でも購入が可能なので、その点でも売買の自由度は高かったといえるでしょう。
関連記事をチェックフィナンシェトークン(FNCT)の制限割合
フィナンシェトークン(FNCT)の売却制限は、最初は12ヶ月、それ以降は6ヶ月ごとに制限割合が縮小されていくのが特徴です。
コミュニティトークン(CT)の売却制限と比べるとやや複雑ですが、分かりやすく4つの段階に分けて、制限期間・制限割合について解説していきます。
売却制限期間 | 売却制限割合 | 売却可能割合 |
---|---|---|
~12ヶ月 | 100% | 0% |
12ヶ月~18ヶ月 | 75% | 25% |
18ヶ月~24ヶ月 | 62.5% | 37.5% |
24ヶ月~30ヶ月 | 50% | 50% |
30ヶ月~36ヶ月 | 37.5% | 62.5% |
36ヶ月~42ヶ月 | 25% | 75% |
42ヶ月~48ヶ月 | 12.5% | 87.5% |
48ヶ月~ | 0% | 100% |
受け取り直後の制限割合:100%
チーム分のフィナンシェトークンには、受け取り直後から12ヶ月にわたって100%の制限割合が設けられていました。
つまり、受け取ったフィナンシェトークンは12ヶ月間を過ぎるまで一切売却ができないという制限です。
FiNANCiEは、この売却制限の目的について、「市場の健全な成長と継続的な開発・運用体制の維持」のためとしています。
12ヶ月後の制限割合:75%
受け取りから12ヶ月を経過すると、売却の制限割合は75%まで引き下げられます。
言い換えると、12ヶ月を経過した時点では、保有するフィナンシェトークンのうち25%が売却可能です。
18ヶ月後の制限割合:62.5%~12.5%
18ヶ月経過以降は、6ヶ月ごとに12.5%ずつ売却制限が解除されていきます。
具体的な制限割合を挙げると、受け取りから18ヶ月後では62.5%、24ヶ月後では50%、30ヶ月後では37.5%となります。
その後も、48ヶ月に至るまで12.5%ずつ制限割合が大きくなっていきますが、初期の制限割合と比べると小刻みに売却制限が解除されていくのが特徴です。
48ヶ月後の制限割合:0%
チーム分のフィナンシェトークンは、受け取りから48ヶ月後にすべての売却制限が解除され、これ以降は売却が自由になります。
なお、ロックアップ期間中のフィナンシェトークンも、ステーキングなどに利用することは可能でした。
ロックアップ解除まで売却はできないものの、FiNANCiEのエコシステムの活性化には使用できる仕組みです。
関連記事をチェックフィナンシェトークン(FNCT)のロックアップ解除日

IEO販売のフィナンシェトークン(FNCT)もロックアップの対象でしたが、こちらもすでにロックアップは解除されています。
つまり、IEO販売でフィナンシェトークンを購入した人も、今では保有する全量を市場に流通させることが可能です。
よって、タイムリーに売却制限を気にする必要はありませんが、より迷いなく売買を楽しむためにも、フィナンシェトークンのロックアップ解除日を確認してみましょう。
ロックアップ解除日は2023年3月8日~9日
フィナンシェトークンは、コインチェックのIEO販売を経て仮想通貨取引所に上場しました。
そして、IEO販売のフィナンシェトークンのロックアップは、2023年3月8日~9日にかけて解除されています。
同日は、フィナンシェトークンの抽選結果通知やトークン配布も行われており、トークンの受け取りと同時にロックアップが解除されたといえるでしょう。
ロックアップのメリット
コミュニティトークン(CT)やフィナンシェトークン(FNCT)のロックアップは、不自由さを伴う一方で、ユーザーに一定の恩恵をもたらします。
特に、トークン購入に伴う金銭的リスクを軽減する効果は、トークン初心者でも安心して購入できるというメリットにつながるでしょう。
ここでは、ロックアップのメリットについて解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
市場価格の安定化
ロックアップは、トークンの短期売却を制限することで、トークン価格の急落を防ぎ、市場価格を安定的に推移させます。
例えば、市場価格が急激に変動しているトークンは、収益の見通しが立てづらいことから、投資初心者などは購入を敬遠することも多いでしょう。
しかし、ロックアップによってトークンの安定的な価格推移が保証されると、初心者でも購入を検討しやすくなります。
その結果、多くのユーザーがトークンを購入することになれば、トークンの価値上昇や市場全体の盛り上がりにもつながるかもしれません。
投資初心者でも損失が出にくい
FiNANCiE初心者にとって、投資すべきトークンの見極めは難しく、購入した直後にトークン単価が大幅に下落するケースも少なくありません。
しかし、ロックアップが設定されたトークンは、価格変動がゆるやかになる傾向があるため、大きな損失のリスクは軽減されています。
よって、ロックアップ設定が基本となるFiNANCiEのコミュニティトークン(CT)は、比較的、初心者でも購入しやすいトークンであるといえるでしょう。
安心して長期投資しやすい
長期投資は、市場のトークン流通量を安定させることから、価値上昇に期待できるなどのメリットが多い投資法です。
一方で、市場価格が短いスパンで変動している場合は、損失を避けたい心理から短期売却を選択するユーザーが増えやすく、長期投資家に痛手を与えるケースも少なくありません。
しかし、ロックアップがあることで、短期投資を考えていた人が別の投資方法に目を向ける可能性も生まれます。
つまり、ロックアップが設けられている点は、長期投資を予定している人にとって安心材料といえるでしょう。
プロジェクトの順調な成長
FiNANCiEにおいて、ロックアップは金銭的なメリットだけでなく、プロジェクトの成長面においてもプラスに働くのがメリットです。
ファンデング直後のプロジェクトは不安定なことが多く、多くのユーザーによるトークンの長期保有こそが、プロジェクトを軌道に乗せることにつながります。
つまり、サポーターに一定期間のトークン保有を促すロックアップは、プロジェクトの順調な成長に欠かせません。
プロジェクトが成長すればトークン価値の上昇にも期待できるため、結果としてユーザー自身のリターンも見込めるでしょう。
ロックアップのデメリット
ロックアップは市場価値を安定させる目的で設定され、実際にメリットも大きいですが、一方でデメリットも存在します。
特にロックアップはトークン価格への影響が大きいため、トークン購入を考えている場合は、ロックアップによるデメリットにも配慮しておきましょう。
解除後の価格暴落
ロックアップ解除後は、短期投資家によるペパハンによってコミュニティトークンが一斉に市場に放出されるため、トークンの価格が大幅に下がる傾向にあります。
ペパハンを行う人はどのコミュニティにも一定数いるため、ロックアップ解除後の値下がりを完全に避けるのはほぼ不可能です。
ファンディングでトークンを購入した人はもちろん、マーケットで二次購入したユーザーに対しても、影響はゼロではありません。
ただし、トークン価格が下落後に上昇する可能性もゼロではないため、目先の値動きに惑われずに、落ち着いて価格動向を見定めることが大切です。
解除直前にも価格が下がる可能性
ロックアップ解除後のペパハンによる価格下落を危惧し、前もってトークンを手放すユーザーもいます。
そのため、ロックアップの解除直前にトークン価格が下がるケースも珍しくありません。
価格が急落すると不安になるのは当然といえますが、ロックアップの解除前後はトークン価格が安定するのが当たり前だと認識しておくと、心理的負担を軽減できるでしょう。
特に投資初心者は焦りから判断を早まりやすいため、プロジェクトの成長性や実績などを考慮しながら、長期的なスパンで値動きを見ることを意識してみてください。
短期売買ができない
ロックアップがすべて解除されるまでは、保有トークンを好きなときに好きなだけ売る、ということは不可能です。
そのため、短期売買を好む人にとってロックアップはデメリットが大きいでしょう。
実際に短期売買には、資金の回転が早い・投資に失敗しにくい・市場動向に素早く対応できるなどのメリットがあります。
これらのメリットを最大化したい場合は、ロックアップが設けられているトークンの購入は控えたほうがよいかもしれません。
ロックアップの影響を最小限に抑える方法

FiNANCiEにおけるロックアップは、ファンディングでトークンを購入した人にもマーケットでの取引をメインにしている人にも影響を与えます。
例えば、ロックアップの解除によるトークンの値下がりが挙げられますが、工夫次第では、これらのリスクを軽減することができます。
ここからは、ロックアップの影響を最小限に抑えるためのポイントをみていきましょう。
ロックアップ解除が近いトークンの購入を控える
マーケットでのトークン売買でロックアップの影響を避けるには、解除日が近いトークンの購入を控えることが望ましいです。
ロックアップ解除後のトークンであれば、少なくともペパハンによる複雑な値動きを心配せずに済み、投資計画も立てやすくなります。
先に紹介したFiNANCiE.xyzでは、ロックアップ解除が近いコミュニティを一覧で確認できるため、購入したいトークンがある場合は参考にしてみるとよいでしょう。
初期に大量投資しない
トークンの保有数が多いほど、価格下落時の損失は大きくなるため、売却制限期間中のトークンの大量購入はおすすめできません。
また、ファンディングでの大量購入も、ロックアップ解除による価格下落のリスクが見通せることから、売り時の見極めに不安がある人は避けた方が無難です。
まずは少額からトークンの購入を始めてみて、ロックアップ解除後や市場価格が安定してきたと判断できるときに、少しずつ買い足すとよいでしょう。
長期支援したいプロジェクトのトークンを購入
トークンを購入する際は、長期にわたって支援したいプロジェクトであるかを考慮してみてください。
長期保有とは、トークンを長期間にわたって保有し続けることで「ガチホ」とも呼ばれます。
トークンの長期保有は短期的な価格変動の影響を受けにくいうえ、プロジェクトへの貢献にもつながります。
また、長期保有を目的にトークンを購入していれば、価格変動を気にしたり売却判断に焦ったりといったストレスから解放されるでしょう。
関連記事をチェック短期売買は手数料がかかる
FiNANCiEのマーケットでの売買時には10%の手数料がかかるため、売買の頻度が高いほど手数料がかさみます。
ロックアップ解除にあわせた短期売買はペパハンの影響を避けられる一方で、売買の頻度によっては手数料負けのリスクを考慮する必要があるでしょう。
もちろんトークン単価や手数料を分析しながら売却すれば損失は出ませんが、そのぶんの知識や手間が必要であるため、初心者にはハードルが高いといえます。
取引に不安がある場合は、専門知識がさほどいらない長期投資がおすすめです。
複数アカウントでの利用は厳禁
ロックアップ対策として複数アカウントでの短期売却を試みる人もいるようですが、複数アカウントの作成はFiNANCiEの利用規約で明確に禁止されています。
ユーザーは本サービスに関して、複数のユーザー登録をしてはならないものとします。出典:FiNANCiE
また、複数アカウントでの利用が発覚した場合には、アカウントが停止されるほか、保有するトークンやFiNANCiEポイントも失効します。
「知らなかった」とペナルティを受けてから後悔することのないよう、あらかじめFiNANCiEのルールを把握したうえでサービスを楽しむようにしましょう。
プロジェクトごとのロックアップ対策
『ガチホトークン』や『CoolGirl Project』のように、ロックアップの影響を避けるために独自の対策を講じているプロジェクトも存在します。
ロックアップを気にせずにコミュニティトークン(CT)を保有したい場合は、このような取り組みを行っているコミュニティへの参加を検討してみてください。
ここからは、『ガチホトークン』と『CoolGirl Project』のロックアップ対策をみていきましょう。
ガチホトークン
イケハヤ氏が主催の『ガチホトークン』では、長期保有の上位ユーザーに他トークンの優先購入権を付与しています。
さらに、social memeでエアドロップ予定のオンチェーン版トークンについては、短期売却履歴があるユーザーには付与しない旨が宣言されました。
「ガチホ(長期保有)」を冠する『ガチホトークン』では、今後も、ペパハンを抑制する革新的な取り組みを行う可能性があり、引続きその動向に注目が集まることでしょう。
関連記事をチェックCoolGirl Project
『CoolGirl Project』では、最後のロックアップ解除後の2024年11月12日〜11月30日において、トークン購入に対してトークンをプレゼントしました。
当コミュニティにも一定数のペパハンがいましたが、これらの独自の施策により、ロックアップ解除後の価格下落が予想より緩和された旨も報告されています。
ロックアップ解除による大幅な価格変動を抑制しつつ、長期保有者こそリターンを最大化しやすい環境を整えているコミュニティです。
FiNANCiEにおけるロックアップの期間と解除日|まとめ
FiNANCiEのファンディングで購入したコミュニティトークン(CT)には、市場価格の安定化を目的として4段階のロックアップが設けられており、保有トークンをすべて売却できるのは270日後となります。
ロックアップ解除前後の大幅な値動きの影響を避けたい場合は、トークンの購入前に、各コミュニティのロックアップの解除状況を確認することをおすすめします。
また、独自のロックアップ対策を講じるプロジェクトも存在するため、各オーナーの活動報告などを活用しながら、自分に合ったコミュニティへの参加を検討してみてください。